猫の病気と予防 CAT

皮膚疾患

顎ニキビ

下顎が不衛生になることで、紅斑、痂皮、出血が見られます。清潔に保つために毛刈りや消毒を行い、抗生剤の外用薬で治療します。

眼科疾患

ヘルペス性角結膜炎

症状は軽度の流涙から角膜潰瘍まで幅広く、呼吸器症状を伴うこともあります。抗ウイルス剤を私用しても体内から完全に消えることはなく、ストレスや体調不良により再発することがあります。

治療は抗ウイルス剤の内服や点眼、二次感染予防のための抗生剤点眼、L-リジンサプリを用います。

角膜黒色壊死症

原因や発症のメカニズムは明らかではありませんが、猫ヘルプスウイルスや慢性的な角膜炎が関係していると考えられています。治療は抗ウイルス剤、抗生剤、ヒアルロン酸の点眼薬を使用します。

内分泌疾患

糖尿病

インスリン不足やインスリン抵抗性により代謝異常がおこり、高血糖になります。

初期症状としては多飲多尿、体重減少が見られますが、進行すると元気消失、食欲不振、嘔吐、下痢といった症状が出ます。インスリン注射で治療します。

甲状腺機能亢進症

甲状腺から過剰にホルモンが分泌される病気です。抗甲状腺薬で治療しますが、高齢の猫に多いため、腎臓病が顕在化することがあります。

循環器疾患

心筋症

猫には様々なタイプの心筋症があり、無症状で過ごしていることも多いです。
発症すると急変することがあり、投薬治療により安定することもありますが、治療の手立てが無いケースもあります。

消化器疾患

異物誤飲

猫は紐状のおもちゃで遊ぶのが好きなため、遊んでいるうちに誤って誤飲してしまうことがあります。
胃の中にあれば内視鏡で摘出できますが、広範囲の腸を切除しなければならないほど重症化する場合もあります。

三臓器炎

膵炎、胆管炎、腸炎が併発し、嘔吐、下痢、食欲不振などの症状が見られ、命に関わることもあります。入院を含めた集中的な治療が必要になるケースがあります。

寄生虫

現在ではあまり見られませんが、外にお散歩に行く猫がカエルやトカゲを捕食することで、寄生虫に感染してしまうことがあります。顕微鏡で糞便を観察し、駆虫薬で治療します。

腎・泌尿器疾患

慢性腎臓病

様々な原因で少しずつ腎機能が低下し、老廃物を対外に排泄できなくなることで体調を崩します。症状は元気消失、食欲不振、嘔吐、脱水などがあります。血液検査、尿検査、超音波検査で診断します。

一度壊れてしまった腎臓は元に戻らないため、残された腎機能を活かして、如何に体調を維持していくかの治療になります。腎臓病用の療法食、皮下点滴、サプリなどを用います。

尿石症

尿中のミネラルなどの老廃物が過剰になると結晶化し、有機物と結合して結石が形成されます。

尿石ができにくいフードに変更することで改善が期待できますが、大きな結石は自然にはなくならないため、外科的に摘出します。

特発性膀胱炎

特発性とは、明らかな原因が特定できない状態を指します。猫の膀胱炎ではこのようなケースが多く、ストレスが関与していると考えられています。

そのため、飼い主様に環境の見直しやストレス緩和成分を含むフードへの変更など、ご協力をお願いすることがあります。主な症状は血尿や頻尿であり、治療には鎮痛剤や止血消炎剤、必要に応じて抗生剤を使用します。

WEB予約 診療所ブログ タップで電話する